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「・・あ・・・あの・・・・」
「・・ん?・・・」
俊の指が蘭世の背中をなぞる。
「・・んん!!・・・はぁ・・・」
半開きになった蘭世の唇を奪い、深い口づけを交わす。蘭世の腕が俊の背中に回る。
俊は口づけをやめることなく、ゆっくりと体勢を整えながら蘭世をベッドに横たえる。
・・しゅ・・ん・・・・・
蘭世のほおに手を寄せるとその手に蘭世が自分の手を添える。ゆるゆると開けた瞳が俊を映す。蘭世をかき抱きながら俊は蘭世の中で動かし始める。
「・・ん・・・・ん・・・・う・・ん・・・」
今まで知っていた快楽とは違う快感を覚え、蘭世の体は変わっていく。
羞恥心の奥にある女としての自分を知った。それは俊の為だけに存在するもの。
俊の望みに蘭世は応える。
蘭世の体が俊に与える快感が今までと変わり始めていた。
・・・すげぇ・・・・ちがう・・・・
俊の心が歓喜の雄叫びをあげる。二人で作り出す新しい快楽。
「・・ふぅ・・く・・ん・・・んん・・ぁ・・」
「・・・いいか・・?・・・・」
「・・・・あ・・・ああ・・・ん・・・ああ・・・・しゅ・・ん・・・」
「・・・どうして・・・ほしい?・・・・」
「・・・きて・・・・・・・・」
望むままに言葉を発する蘭世を思い、俊は自分の希望が叶った事を知る。
「・・・わか・・った・・・・」
俊が一気にスパートをかけ蘭世の中に放出するのと同時に二人は今までに味わったことのない快楽の中へ堕ちていった。
外はもうすでにオレンジの光が波を照らしている。
シーツの海の中でまどろむ二人を包む傾いた太陽。俊の腕が蘭世をからめ取っている。
1日が暮れようとしていた。
「・・ん・・まぶし・・・・」
「・・・・ああ・・・そうだな・・・・」
昨日も見たこんな夕焼け、でもどこか違う二人で見る夕方の海。
俊は蘭世に服を着るように指示し、自分も手早く着替える。
「・・・しゅ・・ん・・・?お願い・・返してよぉ・・・」
「・・だめだ。」
「・・・もう・・・恥ずかしいのに・・・」
顔を赤らめた蘭世に俊はデミボトルの良く冷えたシャンパンを持たせるとひょいと抱き上げる。
「・・?・・・」
「・・・どうせ良く歩けやしねえだろ?」
「・・・・・ばかっ・・・・」
バルコニーの扉を開け、砂浜へと降りていく。
砂の上に残る俊の足跡、夕日は二人を照らしながら海に沈んでいく。
「早いな・・・・暗くなるのが・・・」
「・・もうすぐ・・秋なのね・・・」
薄闇に染まった海岸の一角にガゼボがある。そこまで俊は歩いて行くと蘭世をいすに腰掛けさせる。その手からボトルを取り、ふたを開ける。そうして蘭世に返した。
「・・・?・・・・」
「・・・飲まないのか?」
「・・・え・・あ・・・あ・・」
蘭世はどぎまぎしながら瓶と俊の顔を交互に見つめる。俊は仕方がないといった様子で瓶に直接口を付ける。そしてそのあと口移しで蘭世に飲ませた。
「・・!!!・・んん・・・」
端からこぼれたシャンパンを舌で舐め取りながら俊はいった。
「うまいか?」
「・・・も・・う・・・・」
「・・・俺にも・・・くれよ・・・?・・」
俊は蘭世に訴えると蘭世は辺りをきょろきょろ見渡してからボトルに口を付け、その後俊に口づけた。俊は膝の上に蘭世を乗せる。
デザートは甘いシャンパンと蘭世、食事とは別腹だ。
「もっと・・・くれよ・・・・」
俊は蘭世にねだる、蘭世は拒むことが出来ずに繰り返すことしばし。
蘭世の体は俊の口づけとアルコールであつくとろけてしまっている。
俊の手が服の下へと滑り込み、そこへと指先を伸ばすと蜜があふれ出ている。
「・・・や・・だ・・めよ・・・ぅ・・こんな・・・・と・・」
俊は分身を取り出しそこで蘭世に差し入れた。
「・・くぅ・・・ん・・・・・」
ひんやりした風が通る屋根の下でそこだけが熱く俊を包んでいる。
「・・酒・・くれよ・・・・」
わがままな俊は蘭世にせがむ。蘭世が身動きすると否応なしにそこにある俊の雄を意識する。ぎこちない動きがなんともいえず俊はやめられない。
・・・・今日は・・このへんまでか・・・?・・
シャンパンが無くなる頃には蘭世は意識を失っていた。
俊は身支度を整えると来たときと同じように蘭世を抱えて部屋へと戻る。
そうしてルームサービスで夕食を頼むとシャワーを浴びる。
傍らのベッドには愛しい妻が横になっている。
「・・・?・・・ん・・・・」
部屋のチャイムが鳴る。蘭世がその音で目を覚ます。
「・・なぁに?」
「喰うか?夕飯だ。」
「あ・・ありがと・・頼んでくれたの?」
「ああ・・」
美味しそうな食事に目を見張る蘭世を好ましく眺めながらも俊は考えていた。
・・・次はどうしようか・・・?・・・
俊の欲望と愛情は限りが無いようである。 |