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ただ一つの真実を君に贈ろう。
ただ一つの愛を君に語ろう。

たとえそれが君に届かなくとも。

朝焼けの光が傍らに横たわる君の裸体を眩しく包み込んでいた。
まるで産まれたての天使のように。
その羽の名残を背中に残して。
それを奪ったのは僕。
あちこちに散る花びらが物語る昨夜の狂宴。

君が僕を拒むなら。
君が僕を好きなのに。

どうしてもどうしても君と一つになりたかった。
どこかへ飛んでいく羽を持つ君を僕の檻にとどめておく方法がたった一つしかないなら。君は最後には僕を受け入れた。
逃げて、逃げて、逃げ切れなかった君。
ようやく手に入れた僕に残るのはただ、後悔だけ。
捕まえたはずの君の目尻から零れ落ちた涙の跡が僕の胸を締め付ける。

―ヒトハウシナッテハジメテシルコトガアル―
そう言ったのは誰だったのだろうか・・・・・。

君にもう一度羽をあげるよ。
僕は檻の鍵を開けたまま、君一人残し出て行こう。

僕は君が大事だから。
僕は君が好きだから。

たった一つの真実を、見失っていた真実を。
君にあげよう。

「愛しているよ、たとえ君がどこにいても。僕の愛は君だけのものだよ・・・」

眠っているうちに出て行くよ。
君にあげるその名は

『自由』

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