「むぐっ!?」 
麻美は反射的に異物を吐き出そうとしたが、背後の由美に頭を固定されてしまう。 
「駄目だよ、麻美。飲んでくれないと、予定と違っちゃうんだから」 
由美は左手で麻美の鼻をつまみ、空気の通り道を塞ぐ。 
「む゛ー…!」 
これでは、息ができない。 
麻美は仕方なしにボトルの中身を飲み始めた。 
「そうそう。飲み終わったら息できるからね。ゆっくりでいいよ」 
白い喉がこくこくと動き、冷たいジュースが麻美の喉を通り過ぎていく。 
由美は時折鼻をつまんだ指を離してはいたが、勿論かなり息苦しい。 
「ぷはっ…」 
中身が四分の一程になると、千佳は麻美の口からペットボトルを離した。 
「お疲れ様。全部はさすがに多いからね」 
しかし、ペットボトルは2リットルサイズ。 
事前に三人が少しずつ飲んでいたとはいえ、麻美はかなりの量を飲んだことになる。 
麻美が体を動かすと、たぽん、と液体が動く音がした。 
「これで準備は完了…と。千佳、始めちゃおっか」 
「うん」 
麻美の足が、再び大きく開かれる。 
「ま…待ってよ。今たくさん飲んだから、トイレに行ってから…」 
「駄目だよ」 
一蹴して、千佳は爪先を麻美の股間に当てる。 
「いっぱい飲物飲ませたのはね〜…麻美ちゃんにおもらしさせる為なんだから」 
下着ごしに、足の指がくっ、と尿道に押し付けられる。 
「あぅっ…!そんなの、やだ…トイレ行かせてよ〜!」 
「我が儘言わないの」 
由美は耳元でそう囁くと、麻美の耳にふーっと息を吹き掛ける。 
「ゃんっ!」 
麻美は首を振って逃れようとするが、由美は耳たぶに歯をたてて逃がさない。 
「噛まない、で……よっ…ふぅ……っ!」 
耳の奥まで生暖かい吐息に侵食され、麻美はぶるっと身震いした。 
(麻美ちゃん、いい顔…私も、そろそろ始めようかな) 
麻美の意識が完全に耳に集中したのを見計らうと、 
千佳は口元に「にやり」としか表現のしようのない笑みを浮かべた。 


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